ハンドメイド作品をつくっていると、
「せっかく置いているのに、なかなか手に取ってもらえない…」
「売れないまま返却になるのがつらい」
という声をよく聞きます。
ネット販売と違って、店舗型フリマはお客さんが実物を見られるのが大きなメリット。
でも、その「実物の魅力」がちゃんと伝わっていないと、どうしても売れにくくなります。
ここでは、店舗型フリマでハンドメイド作品を“売れる形”にするために、まずやっておきたいポイントをまとめました。
「誰に向けて作っているか」を一度立ち止まって考える
いちばん大事なのは「ターゲット」。
これは難しい言葉に聞こえるけれど、
つまり “この作品は誰に使ってほしいのか?” を明確にする、ということ。
- 小学生の女の子?
- ママ世代?
- 40〜60代の女性?
- 贈り物を探している人?
ターゲットがボヤっとしたままだと、作品の雰囲気・色・値段・売り場での伝え方もボヤっとします。
まずは 「10人のうち、誰が買いそうか?」 を想像してみるのがおすすめです。
価格は“材料費+手間賃”ではなく、“見た目の価値”で決める
お客さんはあなたの手間や仕入れ値を知りません。
店舗型フリマでは特に、他の作品と並べて見られるので“見た目で判断される”比率がとても高いです。
そのため…
- 高すぎても買われない
- でも安すぎると“安っぽく見えてしまう”
という難しさがあります。
値段に迷ったら、 「500円の商品」として見られたときに「あ、これ500円なら買っちゃおうかな」と手に取ってもらえるかどうか?
を基準にすると決めやすくなります。
作品の並べ方が売上の8割を決める

同じ作品でも、置き方ひとつで売れ行きが変わります。
店舗型フリマでは、お客さんは作家さんの前を通るだけの“数秒”で判断します。
ポイントは3つ:
高さをつけて立体的に
平台にベタ置きだけだと埋もれてしまうので、
- 小さなスタンド
- カゴ
- ミニ棚
などで高さの変化をつけると、視線が止まりやすいです。
作品は「種類ごとに」まとめる
色も形もバラバラに置くより、
- リボン系
- ぬいぐるみ系
- アクセサリー系
など、ジャンルや色をグループにすると見やすさがアップ。
値札・POPは“かわいさ優先よりも、読みやすさ優先”
手書きPOPも味がありますが、文字が小さすぎたり装飾が多すぎると読まれません。
買う決断は、 「情報がスッと入るかどうか」 でも変わります。
買う理由を作る「ひとこと」があると強い
対面販売と違い、店舗型フリマでは説明ができません。
だからこそ、作品に “短いストーリー” を添えるのがおすすめです。
- 「季節の色をイメージした秋限定カラー」
- 「小学生でも使いやすい軽さです」
- 「ギフト人気No.1」
- 「同じ柄は残り3点です」
このほんのひとことが、買うか迷っている人の背中をそっと押します。
季節に合わせて作品を入れ替える
店舗に来るお客さんは “季節もの” をとてもよく見ています。
特に店舗型フリマの場合、リアルな場で季節感を感じやすいからです。
- 春 → パステル、小物、入園・入学向け
- 夏 → クリア素材、爽やかな色、アクセ
- 秋 → 落ち着いた色、布小物、あったか素材
- 冬 → ギフト用、ホリデー柄、ポーチ類
季節に合わせて少しだけ入れ替えるだけでも、売れ行きが変わります。
「初見のお客さん」にどう映るかを意識する
リピーターも大事ですが、店舗型フリマはほぼ毎日、初めての人が作品を見ます。
だからこそ、
「この作家さん、なんか気になる」
と思ってもらえるように、
- 作品を整える
- 価格を分かりやすく
- 色や雰囲気を統一する
など、“最初に受ける印象” がとても大切です。
まとめ
店舗型フリマは、ネット販売とは違い、“実物を見てもらえる” という大きな強みがあります。
その強みを活かすためには、
- ターゲットを決める
- 価格の見え方を意識する
- 並べ方を工夫する
- 一言ストーリーを添える
- 季節で入れ替える
といった基本を押さえるだけで、ぐっと売れやすくなります。
ハンドメイドは「作る楽しさ」が大前提ですが、せっかくなら“誰かの日常で使ってもらえる楽しさ”も味わってほしい。そのための小さなヒントになれたら嬉しいです。
